マーケティング

【書評】森岡毅の新著「マーケティングとは組織革命である」まとめ!

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こんにちは!
 
P&GからUSJに入社し、倒産寸前だったところを見事V字回復に導いた森岡毅さんの4著目「マーケティングとは組織革命である」です。
 
 
今回の著書では、マーケティングを成功させるための組織作りや自分の立ち回りなどについて言及されています。
 
 
1作目「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」では、一大プロジェクト「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター」を成功させるための道筋が述べられています。
 
実はこの本自体もプロジェクト成功のための作戦でした。
 
 
2作目「USJを変えた、たった一つの考え方」では、USJの成功事例を基に徹底的な消費者視点のマーケティングが述べられています。
 
非常に勉強になるので「マーケティングってなに?」という方には是非読んでもらいたいです。
 
 
3作目「確率思考の戦略論」では、森岡さんの真骨頂「数学マーケティング」に関してコッテリ述べられています。
 
複雑な数式や分布関数なども出てきますが、基本的にはどんな人でも理解できるように書いてあるので読んでみると良いと思います。
 
これほど精緻に数式を使って需要予測していたのかと思うと鳥肌が立ちます。
 
 
そして今回ご紹介する4作目が「マーケティングとは組織革命である」。
 
組織でマーケテイングを促進させるためにはどうすれば良いかという内容になっています。
 
 
森岡さん自身、常にトップに居た人間ではなく、P&G時代もUSJ時代もミドルポジションとしてボトムからトップまでを動かしてきました。
 
その経験から、どのようにしてミドル・ボトムから組織改革を起こすか述べられています。
 
この記事では、「マーケティングとは組織革命である」を読んで学んだエッセンスを簡単にまとめていきたいと思います。
 

Contents

理想の組織とは人体である

森岡さんが、理想の組織として挙げているのは「人体」です。
 
これは非常に分かりやすい!
 
人体は、各部位が自分の役割をしっかり認識しておりお互いに邪魔せず共依存関係になっています。
 
人体全体のパフォーマンスを上げることが最重要目標として認識されており、各部位が勝手に部位ごとの損得から行動することはありません。
 
また、肝臓が弱まると他の臓器が頑張ります。
 
他の臓器同士がある程度お互いに補完しあうことも可能になっているのです。
 
 
人体の臓器の中でどれが一番重要でしょうか?
 
心臓?脳?
 
 
血液を全身に送り込んでいる心臓や行動を司っている脳は、重要であると思いがちですが、実は、全ての器官が重要なのです。
 
胃や腸だってなくては生きていけません。それぞれが自分の仕事を全うしてこそやっと人体は生きていけるのです。
 
このような組織は、企業という名の組織においても非常に重要であると言います。
 
役職や年齢で上下関係を作るのではなく、自分のやるべきこと・できることを役割とし、時には補完し合いながら組織としての全体最適を目指す。
 
これが理想の組織の姿なのです。
 

人間は自己保存が大事

しかし、なぜ一般的に人体のような組織は出来上がらないか。
 
それは人間にとって誰しも最重要優先事項は自己保存であり組織ではないから。
 
本来であれば、個人が向いているところ・目指しているところと組織全体として向かうべきところは一致しているのが理想です。
 
しかし、部門同士の利害関係や上司と部下の軋轢などから必ずしもそうはならないのが組織の本質なのです。
 
だからこそ、組織改革を起こそうとすると自己保存の観点から批判する人はたくさん居ます。
 
すなわち改革を行う上で重要なのは自己保存欲求が強い人を見極めそのような人に対して、上手くこの改革が自己保存にもつながると納得してもらうこと。
 
それこそ改革を進める上で大事な視点なのだそう。
 

社内マーケティングの方法

社内においてボトムやミドルの立場から改革または提案を行う際に必要なのは社内マーケティングのスキルだと森岡さんは言います。
 
そして社内マーケティングを成功させるために必要なのは9割がターゲティングだそうです。
 
まずは、意思決定者は誰か、合意形成の重心となる人物は誰か、提案をつぶせる人間は誰か、と考えます。
 
すなわち決定力のある人物を探すということですね。
 
そうして、彼らのタイプを見極めます。
タイプには大きく分けて2つあります。
 
一つは組織目的に忠実なターゲット
 
こちらは、組織を良い方向に動かす提案や改革ということが筋道だててちゃんと説明できれば納得してくれるでしょう。
 
 
二つ目は厄介な自己保存に忠実なターゲット
 
誰しも自己保存の気持ちを持っていますが、それが過度に強いと、組織的には良い提案でも無理に曲げようとしてきます。
 
そのような人たちには真向からぶつかるのではなく、その人たち個人の自己保存にとっても良いということを納得させなくてはいけません。
 
 
個人のフックをしっかり見極めることのできる人が社内マーケティングひいては組織改革に優れた人材と言えるでしょう。
 

まとめ

これら以外にも組織論・自分がトップに提案を通す方法が詳しく述べられています。
 
森岡さんの経験から述べられているので非常に説得力があり納得できます。
 
この本は今の組織をぶち壊して新たな改革を起こしたいという人には是非読んで欲しい内容です。
 
また、本の最後には森岡さんが、セブン&アイホールディングスの鈴木さんや、秋元康さんと対談した内容が載っています。
 
このセッションは非常に勉強になりますので是非読んでみてください!
 
 
ちなみに他にもオススメのマーケティング本をこちらにまとめているので良かったら見てみてください! 
 
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